紅葉紀行
其之六、秋の戸隠 ハ、紅葉の岩屋周辺 呉葉門へ戻る
紅葉が立て籠もったという紅葉の岩屋。その周辺には、伝説に彩られた数多くの遺跡が点在する。
小林一茶が戸隠を訪れた際に詠んだ俳句「鬼の寝た穴よ朝から秋の暮」の句碑と解説板。
岩屋参道に建つ鳥居。
参道を登っていくと右手方向に見える釜背負岩(かましょいいわ)。
案内板と釜背負岩。鬼が釜が背負っているようだと、古書にもある。
参道左手にある「舞台岩」。紅葉とその郎党が朝夕宴を開き舞い踊ったという平らな一枚岩。少し埋まってしまっているが、広さ二十畳ほどで結構広い。
舞台岩より少し下、左手奥の小さな谷を渡った向こうにある「釜壇岩」(かまだんいわ)。紅葉達が食事などの煮炊きに使ったという、高さ・周囲とも二十メートル程の独立した巨岩。
釜壇岩の下部には空洞があり、かまどとしての構造を持っている。なお「釜壇」というのは、地元の言葉で多人数分の食料を煮炊きする大きなかまどのことを指す。
釜壇岩の空洞内部には祠もある(岩に石の屋根が乗っているだけだが、そこがかえって神秘的)。信仰の対象となっているようだ。ちなみに荒倉山(戸隠と鬼無里の間に南北に並ぶ山々の総称)の中でも岩屋のあるこのあたりの山を「釜岩山」というのはこの釜壇岩に由来するとか。
舞台岩の背後にそびえ立つ「屏風岩」。高さ三十メートル、横五十メートル程で、六曲に折れ曲がった屏風の形をしている。鬼となった紅葉がこの岩の陰に出入りして維茂の軍を悩ませたとか。
舞台岩と屏風岩。この写真と釜壇岩の写真は、他の写真よりも秋の深まった頃に撮影。
舞台岩より先、参道右手にある「紅葉の化粧水」(左奥)とその案内板。紅葉が朝夕洗顔・化粧に用いた水で、紅葉の美しさ、若々しさはこの水によるものだという。
今も清水が湧き出る紅葉の化粧水。飲むことも出来るが、その際は自己責任で。
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紅葉の岩屋周辺の場所は左の地図の通り。車道から外れて、山道を紅葉の岩屋まで歩いていく途中にある。詳細な行き方についてはこちらを参照。 |
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