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土蜘蛛紀行 肥前編
其之壱、佐賀─ニ、肥前大和巨石パーク(下)
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狭山田女:こちらは、今は屏風石(びょうぶいし)という名が付いています。
大山田女:確かに、後の時代の人から見たら、屏風みたいに思えるだろうね。

大山田女:屏風石を横から見ると、このような感じですね。確かに屏風のように、薄く、広く、高くなっていますね。
狭山田女:注連縄が渡してある。ここも、今も大事にされているみたいだね。

狭山田女:さあ、来たよっ!あたしはこの石が一番好きなんだけどね。
大山田女:烏帽子石(えぼしいし)ですね。今もこの巨石は、ここ巨石パークのシンボルです。

狭山田女:やっぱりこの天に向かってそびえる姿はカッコイイよね。昔はよくあそこまで登ったりしたんだけど。
大山田女:き、危険ですから、皆さんは絶対にそんなことはしないで下さいね。


狭山田女:烏帽子石の下の、空洞も健在だね。
大山田女:そうですね。昔を思い出しますね。

大山田女:さあ、今は烏帽子石と呼ばれる石を、私達も拝んで行きましょう。
狭山田女:へへ~。

大山田女:御座石(ございし)です。神様がここにお座りになって、佐賀平野を眺めた石で、また悟りを開くための場所とも言われています……。
狭山田女:お、大山田ちゃん、遠い目になってるよ。そういえば大山田ちゃん、よくここで瞑想してたっけ。
大山田女:ええ、それに私には、この直方体の形状が何とも……(うっとり)。

狭山田女:さ、さあ、次の石は。天神石(てんじんいし)か。菅原道真公を祭った、学問の神様と書いてあるけど……。
大山田女:(もうちょっと御座石にいたかったのに)……はい。しかしこのあたりは岩が多いので、後世の人がどれを天神石と呼んだのか、今ひとつ分かりにくいですね。

狭山田女:この石も大きくて頼りがいがあって好きかな。雄神石(おがみいし)。男子としての面目を立たせるように強気をくじき弱きを助け、仁義を重んじるように指導した神様。う~ん、本質的な意味は残ってるかな。男子としての面目を立たせる、って言い回しが気になるけど……あれ、大山田ちゃんが先に行っちゃった。ま、待ってよぉ~。

大山田女:……神籠石(こうごいし)、一般的には神籠石というと、九州に多い古代の石垣のようなものを言うのですが、ここでは神様を守る石と言われています。
狭山田女:ここは神殿の前に当たるからね。意味はそんなに変わってないかもね。ここも注連縄があるし、今も聖域として守られてるみたい。

大山田女:ここは、今は「天の岩戸」と呼ばれています。
狭山田女:ここはお日様を拝む神殿だからね。。

狭山田女:ここからお日様を拝んでいこう。
大山田女:ここから夕陽を拝むのは、私達にとって大事な儀式でしたからね……。

大山田女:こちらは「岩戸」を潜り抜けた反対側ですね。
狭山田女:千年以上経っても、上の岩はズレてないね。凄いや。

大山田女:蛙に似ているので蛙石(かえるいし)。八十年くらい前に、村の人が三夜続けて見た夢の中で、弘法大師のお告げを受け、昔、弘法大師を祭った岩だと分かったそうです。それからお参りに来る人が絶えないそうですが……。今も、岩の下に、お供えがありますね。なお、地元では、佐賀弁で「コウジンドック」とも言うそうです。

狭山田女:コウジンドック?「荒神様」と関係あるのかな?
大山田女:「ドック」は、今の佐賀弁で「大きな蛙」を意味します。コウジンは何でしょう?荒神様かもしれないですね。
狭山田女:なるほどね……。さて、この山の磐座は、これで全部だったかな。
大山田女:「巨石パーク」内で、名前の付いている石がもう一つだけあるのですが、山の反対側で、とても距離が離れていますので、これくらいにしておきましょう。その石は今、たもと石と呼ばれていて、近くのお寺のお坊さんが石をたもとに入れて振り回したものが飛んで来たもの、と言われています。もちろん、たもとに入るような小さな石ではなくて、巨石なのですが。
狭山田女:ああ、山の反対側というと、あの石のことかな。まあ、今回はいっか。それにしても、何度来ても、大きな磐座がいっぱいあるのに驚くよね。
大山田女:そうですね。やはり風土記に書かれるだけのことはあると思います。
狭山田女:多少言い伝えは変わっても、今も地元で大事に信仰されているのも嬉しいね。
大山田女:訪れる人の中には、「巨石パーク」という名前の割には、公園なんかじゃなく、大変な山の中じゃないか、と驚く人もいるようですが、ここは私達が先祖代々守り伝えてきた、ヨドヒメ様の大事な聖地なのですから、ほとんど人の手が入っていないのは、逆に嬉しい事です。


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狭山田女:本当にそうだね。ここは神様のいらっしゃる場所で、お祭りの場所だからね。さて、次は?
大山田女:そうですね、ちょっとこの山の麓を散策しましょうか。ヨドヒメ様の磐座のある金敷城山、肥前大和巨石パークへの行き方は、左の地図を参照して下さいね。



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